過払い金返還請求の手続きは，どのように進むのですか？

こちらをご覧ください。

過払い金返還請求の手続きを自分でやりたいのですが，可能ですが。

可能ですが，有利な交渉ができない場合もあります。また，弁護士・司法書士に依頼すると，現在の取り立てがストップしますが，ご自分で手続きをなさる場合は，取り立てがストップしません。

弁護士・司法書士に依頼をしてから過払い金が返還されるまでどのくらいの期間がかかるのですか？

まず，貸金業者より取引履歴を開示させる必要があります。開示されるまでの期間は貸金業者により異なりますが、１～３ヶ月かかるのが現状です。
その後，引き直し計算を行い，過払い金の額を確定し，貸金業者と和解交渉を行いますが，無事に和解が成立した場合は，実際に過払い金が手元に返還されるまでに２～３ヶ月の期間がかかります。

したがって，トータルで，依頼から返還までの期間が合計で３～６ヶ月程となります。

但し，和解交渉が難航し訴訟で回収することになった場合は，訴訟を提起してから６ヶ月から１年程の時間がかかってしまう場合もあります。

過払い金を請求すると，ブラックリストに載ってしまわないか心配なのですが。

債務者が過払い金返還請求を行っても、信用情報（ブラックリスト）に掲載しないことを発表いたしました。

これにより、今後の生活に一切支障をきたすことなく、債務者の権利である「過払い金返還請求」を行うことができるようになりました。
今まで、「ブラックリストに載ってしまうかも・・・」と考えて、請求を控えていた方々も、安心して請求することができます。

過去に完済して現在取引をしていない業者にも過払い金の返還を請求できるのでしょうか？

既に完済している業者に対しても，過払い金の返還を請求できます。
もっとも、過払い金返還請求権の時効は10年ですので，完済して10年を経過している場合は，返還請求が難航するケースがございます。

したがって，早めの返還請求をお勧めいたします。

現在取引をしている業者に過去に完済したことがあるのですが，過去の完済部分について過払い金の返還を請求できるのですか？

従前完済した取引から現在の取引を連続して再計算，または個々の取引を再計算したものを差し引きし過払いが生じていれば請求できます。

この場合、連続して計算するほうが過払いの額が大きくなります。

したがって，一部債権者は，連続した取引を認めず従前の取引が10年を経過している場合時効の主張をしてきますので，このようなケースは，訴訟によって過払い金の返還を請求することになります。

複数の業者から借りているのですが，一部の貸金業者のみに過払い金の返還の請求はできるのですか？

日本弁護士連合会の債務整理処理規程においては，原則として，他の貸金業者等に債務が残っている場合に，過払い金返還請求だけを受任することが禁止されています。

これは，利益のある過払い金返還請求だけ依頼を受けて，その他の借金等については放置し，かえって依頼者の方に大きな不利益を与えることになってしまうという事例が数多く問題となったためです。

そのため，当事務所では，一部の貸金業者のみに過払い金の返還の請求をすることは致しません。ご了承ください。

親族の借金を肩代わりしたのですが，このような場合も過払い金返還の請求はできるのでしょうか？

肩代わりをした方は，請求をすることができません。この場合、契約者本人、つまり肩代わりされた方が請求することになります。

親族に借金を肩代わりしてもらったのですが，このような場合も過払い金返還の背一級はできるのでしょうか？

できます。しかし，肩代わりしてくれた親族と過払い金が返還された場合にどのような取り扱いにするかを話し合っておく必要はあるかと思います。

数年前に自己破産をしたのですが，このような場合も過払い金返還の請求はできるのでしょうか？

破産したときに裁判所に利息制限法による再計算されていない債権金額を届け出ていた場合には，過払い金返還の請求ができます。

もっとも，破産以前にある程度の取引が無ければ過払いとはなりません。

特定調停で和解をし完済したのですが，このような場合も過払い金の請求はできるのでしょうか？

初回の取引からの利息制限法による再計算金額を元にした調停をしなかった場合は，初回の取引から再計算を行うと過払いになるケースがありますので，過払い金が発生している場合は請求できます。

　過払い金は全額回収できるのでしょうか？

貸金業者を訴えて判決をとれば，過払い金全額に利息をつけて回収することは可能です。

しかし，判決をとるまでに１年以上かかるケースもあります。また，業者や取引期間によっては取引履歴がすべて開示されない可能性もあります。

貸金業者の経営不振により倒産に至った場合は回収すら困難な状況になることもあります。したがって，状況に応じては多少譲歩して任意交渉の段階で早期に和解することをお勧めする場合もございます。

借金を完済してから10年以上経過していますが，このような場合も過払い金返還の請求はできるのでしょうか？

できません。完済した翌日から10年を経過すると時効となり請求することが出来なくなります。